「電話もテレビもネットもありません、予約は手紙なんですよ」
今回、野田村の復興祭りを支えた「苫屋(とまや)」さんは
古い曲がり家を生かしながら、過ごしやすいよう手が添えられたお宿。
昨日お祭りを終えてから、1泊させて頂きました。
こうしていろりを囲んでみなで過ごしていると、時間の流れが穏やかになっていきます。
パンを焼いたり、卵やコーヒーを温めたり。火のある暮らしはなぜか落ち着くものですね。
所々にお二人の好きな雑貨が飾られていて、とてもすてきな雰囲気です。
連絡手段は手紙のみ。震災時はその手紙が役にたちました。
311のあの日。震災直後にも関わらず、なんと郵便屋さんが雪とがれきを越えてきてくれたのだそうです。「郵便でーす!」と来てくれた時にはホント感動したそうです。
苫屋さんはすぐに郵便屋さんに手紙を託しました。携帯も不通が続く中、14日には知人に安否を知らせられたそうです。
「あの時の手紙もぜーんぶとってあるの。ものすごい貴重な記録だもの」とおかみさん。
まさに緊急時だからこそ、アナログな手法と人間力が発揮されたのでした。
今日も苫屋さんは郵便屋さんが来るのを、今か今かと楽しみに待っています。