5/31 活動リポート(2)移動スーパーに出会った

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40年来、移動スーパーをしているという「丸富商店」さん。
以前からのお客さんが仮設住宅にいるため、毎日回っているそうだ。
「もともとは音楽を流しながら巡回していたけれど、今はこういう状況なので音なし。大体同じ時間に回るから、皆さん出てきてくれる」
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扱っているのは牛乳、ヨーグルト、納豆、豆腐、野菜、卵、果物、お菓子、缶詰、インスタント食品、調味料、肉、魚などひと通りのもの。震災2週間後から秋田県大仙市で同じ商売をしている知り合いの所へ行き商品を集めて、豆腐も納豆も個数制限なしで売っていた。
「被災者たちの要望を聞き、できる限り集めた。道路も何もめちゃくちゃの状態だったけど、なんとか皆さんのところをまわった。大仙とは10日間ぐらい往復したかな」
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IMG_4085.JPG今人気のある品を聞くと
「このあたりは漁師町だからみんな魚を食べたい。乾物とかじゃなくて、地元の根魚が一番食べたいんじゃないかな」とお父さん。
老夫婦がお店に来た。他には目をくれず魚コーナーへ直行し、すぐにマグロの刺身を2パック選んだ。
「いくらだべ、財布置いてきたからちょっと待ってて、取りに行ってくっから」
「財布、明日持ってくればいいがら」
長い付き合いが感じられるやりとり。結局おじいさんが900円持ってきて支払った。
「じゃあ、次が待ってがら」と丸富商店さんは、去っていった。
仮設住宅に入っても、周辺にはお店もなく、車がない方もたくさんいらっしゃる。震災前から変わらず、地元密着型で対応する丸富商店さん。動くことが困難なお年寄りの皆さんにも、とても助かるに違いない。

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5/31 活動リポート(1)—陸前高田—

廃てんぷら油で走る”WVOやまの号”が本日も走ります。
クルー…サチヨさん、一歩さん、ルイスさん
【陸前高田広田地区 オートキャンプ場モビリア避難所】
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—こちらの避難者でもある陸前高田市市議の方に伺いました
 
「物資のボランティア、炊き出し、激減して来てくれる人いない。避難者全員が6月10日には仮設住宅に入れるが、その後が不安。継続的に支援物資の活動をして欲しい」
「仮設住宅にはテレビ、冷蔵庫が用意される予定だが、他の物がどれほど揃うか不安はある。義援金はもらえるが、この先も収入のない人、ローンを抱える人なども多く、なるべくお金を使わずに生活をしていきたいと思っている」
「今のところ1地域のみが避難所にいるが、ここにできる仮設住宅には他地域の人たちも入る。うまく折り合いをつけていけるかが問題」
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【陸前高田市 広田小学校避難所】
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広田小学校、中学校、災害本部、避難所が1つになっている広田小学校。
仮設住宅がかなりできており、周辺地域では閉鎖された避難所も多い(実際、保育園の先生などあちこちですでに仮設に入っている人に出会った)。
本部自体は災害救助法が変わらなければ、4ヶ月後の7月10日で閉鎖となる。
物資は6月10日で打ち切りとなり、自立が求められている。

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5/30 活動リポート — 暴風雨、山田町–

WVOやまの号・本日のクルー…サチヨさん・一歩さん・ルイスさん
陸前高田方面を目指し、最新の避難所や保育園情報をリサーチする予定だったが、大雨暴風波浪警報の出る悪天候。浸水区域が広く、道路がそのど真ん中を通っているため予定を変更し、山田方面を目指した。
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波浪警報の中、低くなった海岸線では白波をたてて海水が押し寄せ、河川も溢れそうなところが何カ所もみられる。やまの号は停車していても、暴風で左右に揺れる。
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【山田町ボランティアセンター】にて
「高齢者を中心に仮設ができた後どうなるか心配。これまで避難所ではヘルパーを公には入れることができなかったが、これからは入れられるだろう。今後、物資不足が心配されている。200〜300戸の仮設住宅が6月1日に入居する。山田中学校が最多数で174戸が入居」
【大浦漁村センター】
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現在の避難者ほとんど仮設が当選し、6月1日に移転予定。残るのは5人のみ。
(仮設への物資はどうなるのか質問するも、町、県の職員もわからず。)
【大浦保育園避難所】
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<<お届けしたモノ>>
◎寝袋8個 ◎リュック8個 ◎テント4張 ◎アーミーナイフ ◎入れ歯洗浄剤×4
「こういうのがあると力が出るね。助かります。ありがとうございます」
避難用の備えとして使用したいとのことで、とても喜んで頂きました。
アーミーナイフは意外にも女性に大人気。「栓抜き、缶切り、ミニナイフなど、これから仮設に入って買わなければならない台所用品としても使える」とのこと。
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こちらで暮らす被災者は現在15名(最初は60数名)高校生からお年寄りまで。
皆で工夫をして炊き出しを続けている。6/1で大多数が仮設に入る。
「それから後の物資が心配。船も流れ漁業ができない、失業した人も多い。お金もないし、買いに行く店もない。一番は米、缶詰、野菜などの食料が欲しい」とのこと。
責任者は漁師さん。
「海の男だけれど、まだ海を見るのが怖い。漁でも始まればまた変わるかもしれないけれど、今はまだね」これまではこの辺りの人たちは、避難袋だとか備えとかそんな事は考えていなかった。でも今は必要だね。余震もまだ続いているし、海は目の前だし…」
保育園については亡くなった園児1名、家が被災した園児2名。先生方は大丈夫。
現在は一時保育、6/2から通常保育の予定。おやつはユニセフが週に2回、お盆あたりまで続けてくれる。ほかに炊き出しに来た人が定期的に送ってくれる予定。絵本も不要とのこと。

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5/29 バンドマンへ楽器をお届けしました

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被災地へ楽器を贈るプロジェクト」にて
被災したバンドマンたちへ、楽器をお届けしました!!
東京・池袋の「ギター・ベース修理専門店 ” G Tech”」さんと協力し合い、各地から支援として中古楽器を提供して頂き、「G Tech 」がボランティアでリペア。プロの手で修理調整された楽器を、バイオディーゼルアドベンチャーがお届けする、というコラボプロジェクトです。
被災したミュージシャンが必要としている楽器をリサーチし、
必要な楽器を手配してお届けしています。
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芳賀 秀将さん
「車にたまたまギターを積んでいたが、車ごと流されてしまいました。スタジオに置いていたらこんなことにはならなかったのに……。アンプは家にあって大丈夫でした。釜石市内で被災して、大槌町吉里吉里(釜石より北部にある沿岸の町)の自宅に帰るのに、タクシーに乗り合いをして内陸の遠野を経由して峠を超えて戻りました。胸まで水に浸かり、棒で足下をつつきながら家を目指しました。真夜中だったけれど火事が起こっていたから明るかったんです。あちこちで散乱しているプロパンガスのボンベから火花が出ていました」
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山崎 功さん 
「車と自分の身体は大丈夫でしたが、父親を亡くしました。家も流され、楽器も失いました。楽器はバンド仲間と30年間使っている練習スタジオに置いておくことが多いけれど、その際は身近に置いて触っていたかったから、自宅にあった、そうして被災してしまいました。19歳の時に買ったギターは海岸で見つかって割れていました。たまたまそれを見た親戚が連絡をくれて、確認に行ったらそうでした。お葬式など一連の行事も一段落して、そろそろ楽器も触りたいと思いはじめた時期。9月に仙台で開催される予定の定禅寺通りジャズフェスティバルにもエントリーしています。音楽をやっていると、やはり楽しいし息ぬきになります、今さらやめられない。こんな状態になってもまだ続けています。2つのバンドに所属しています」
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バンド「釜石レボリューションズ」ボーカル&ギター・佐々木たつやさんにお渡しする物を、キーボードの阿部ただしさんへお渡ししました。
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(いちばん上の集合写真/左から2番目)
三浦広明さん (通称TORIさん
ムーミンズのギター担当。前回、5/6にムーミンズの赤崎さんを通じて、ギターをお届けしました(その模様はコチラ)。
「大槌の自宅は流され、どこへ行ったか見当もつきません。両親を失いました。ギターとアンプ4台も失いました」
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↑ 釜石の風景を織り込んだ故郷のオリジナル曲を演奏するバンド「マウンテン」。6/4大槌町で開催される復興祭で演奏をするそうです。。
この日、ドラムを担当していたPすけさん(木下さん)はバンド「釜石レボリューションズ」のメンバーでもある。テレビ局のカメラマンで、ビルの上から津波の映像を撮影し続け、その模様は歴史的津波被害の記録として残る。下に駐車してあった自分の車は流されてしまった。

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5/28_29 『ROCKS TOKYO 2011 』 _02

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豪雨のはげしさに増して、熱気も爆発的に盛り上がっていきます。
音楽に合わせて赤、青、黄、白に色が変化するステージに向かって
身体いっぱい踊り、手を掲げる人々。
「ROCKS TOKYO 」メインステージが位置するのは、そう、なんと風車の真下!!
このイベントでは僕も出展していた「エコブース」があり
環境に関わり、かつ被災地支援を行う団体が集い共に発信しました。
今も被災生活を続ける東北、そして浮き彫りとなったエネルギー問題。
きもちのいい生活とは何か、どう暮らしていったらいいのか。
ここでは音楽イベントを通じて、
少しでも多くの人々の心にそっとフックがかけられたらと思います。
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泥だらけ、ずぶぬれの若者たち。
彼らの後姿にふと、まだまだ潜むようなパワーを感じました。
バイオブースは、雨宿りを求める方々に開放。駆け込み寺状態(笑)
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イベント入口を飾るメインのタイトルアート。
このすばらしい空間を作ったのが、空間演出家の(ひびき)くん(左)とまなぶくん(右)。
ドリームキャッチャーのような(でも違うんです)円状が繫がっているアートの材料は、なんとホイールなどの廃材なんだそうです。色とりどりのアースカラーの布を使って、独自の方法で編んでいます。
その下にある流木アートはまなぶくんが担当。流木が重なり合い、生きた植物のような空気が感じられます。
人々が会場へ入り、目にした途端、空気が変わる。
まさに心のスイッチを押してくれる、今の時代にリンクするすてきなアートでした。
バイオディーゼル燃料にも興味があるとのことで、わざわざブースへ遊びに来てくれました。響くん、まなぶくん、またどこかで会いましょう!

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